2007年10月27日

スキャナは快調。Scribusも使える!

最近では滅多にないことなのだが、翻訳原稿を紙ベースで受け取ってしまった。近頃はだいたいはワープロ文書かPDFが標準だから、珍しい。うちの事務所の翻訳者は日本といわず世界各地の遠隔にいるから、まずは原稿を送り届けなければならない。しかし、電子文書で仕事を回していくのが普通になってしまっているので、以前のように「じゃ、ファクスするか」ともいかないし、だいたいが数百ページもある文書を国際電話でファクスもないだろう。
ということで、スキャニングしてPDFにするという手間をかけることになった。スキャナを使う機会は以前に比べればずっと減っているから、7.10にアップグレードしてから初めてということになる。うまく認識するか、ちょっとドキドキわくわくした。まあ、ダメならFeisty環境で使えばいい。7.04ではOKだったのを覚えている。

結果は、全く問題なかった。Canonの複合機なのだが、USBポートに突っ込むと、まずプリンタの自動認識ダイアログが立ち上がった。このあたりの反応とユーザーインターフェイスは、Feistyのときと違うように思う。ハッキリは覚えていないのだが、新しいプリンタの認識メッセージだけ出て、細かい設定は必要に応じて後からしたのではなかっただろうか。今回は、最初に全部済ませることになっている。
まあ、この複合機をプリンタとして使うわけではないので、これは認識とドライバの設定をしただけで終了。 スキャニングソフトであるXsaneを立ち上げる。これまた何のことなくスキャナを認識。ほとんど何も考えることなく作業に取りかかれた。
Xsane自体も以前に使ったときよりも改良されているような気がするが、それほど使い込んだアプリケーションではないので、どこがどうとはわからない。ただ、(以前からあるのかもしれないが)、以前に使ったことのない機能として、複数ページのスキャンというのがあるのに気がついた。これは、たとえば10ページなら10ページのスキャニングをしても、それを別々のイメージとして出力するのではなく、ある程度まとまったところでPDF(もしくはTIFFのような)形式にまとめて保存するもの。今回のようにページものの出力をするには非常に便利だ。別々の画像で翻訳者に渡したら、翻訳者は1ページごとに「次のページはどの画像かな?」と探さなければいけないから。
ただ、最終的にはこの複数ページの機能は使わなかった。 というのは、最終的な出力ファイルが非常に重いものとなってしまうからだ。翻訳原稿だから読めればいいので、色合いの正確な再現みたいなものは不要。圧縮率は高い方がいい。そこで、圧縮率の高いJPEG形式で1ページずつ保存してやり、その代わり、そのJPEGを最後に1つのPDFにまとめるという方法をとることにした。
複数のJPEG画像を1つのPDFにまとめる方法は、いろいろとある。いちばん楽なのはMacで愛用していたCombine PDFsなのだが、そういう素人に使い易いインターフェイスをもったアプリケーションはいまだUbuntuに見つけられずにいる。特別なアプリケーションを入れなくてもコマンドラインで合体はできるはずだし、nautilus-actionにスクリプトを追加すればフォルダ内のPDFをまとめるのを自動でやってくれたりもする。けれど、そういった方法は、WISWIGで慣れてしまっている私のようなユーザーにはどうも敷居が高い。
そこで思い出したのが、先日試しに入れてみて、「やっぱりまだ日本語が使えないよなあ」と使用を断念していたScribusだ。レイアウトソフトにPDFをポンポンと貼り付けていってPDFで書き出せば、たいした手間もかからずに1つのPDFができるだろう。やってみたら、予想通り操作は簡単。ページごとにひとつひとつ貼り付けるのは手間ではあるけれど、サムネイル表示にしておけばスクロールの手間はない。
この方法の利点は、1ページずつスキャン結果の仕上りを確認することができることだろう。特に、ページの歪みやずれは、別に翻訳の作業上は問題ないとはいえ、やっぱり気になる。そういった歪みやずれを手作業で修正してPDFを作るから、単純に画像を並べるものよりも仕上りは満足のいくものになる。スキャニング結果が読むに耐えないものだったら、この段階でチェックして再スキャンをすればいい。ページの脱落やファイル名のつけ間違いによる順序の逆転なども起こらないことを確認しながら進められるから、手間をかけるだけの価値はあるというもの。
Scribusは、日本語さえ使わなければ、かなり完成度の高いレイアウトソフトだということがわかった。それだけに本当に惜しい。微妙なノウハウが蓄積された本当の意味でのハイエンドDTPには厳しいのかもしれないが、通常の書籍やパンフレット程度の仕事だったら、これで十分かもしれない。まあ、文字を扱っていないのでまだ不明な点は多いのだけれど。
ちなみに、Saneプロジェクトのページに行ってみると、CanonはかなりSaneと相性がいいメーカーだということがわかった。逆にDellやLexmarkは、相性が悪いらしい。このあたり、機械による当たり外れになってくるのだろうけれど、参考になる。なにしろ、安さに惹かれてLexmarkの複合機を買おうかと思っていたぐらいだから。私はいままでのところ周辺機器に関して苦労はないのだが、どうもそれはラッキーなだけらしい。注意するに越したことはないな。
posted by 松本 at 11:12| Comment(4) | Ubuntuのアプリケーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
先日USB HDDで持ち歩くUbuntuの記事を書いたものです。コメントありがとうございました。
複数枚の画像からPDFを作る話ですが、Imagemagickのconvertコマンドが使えますよ。桁数が同じ連番であれば問題なくページ順も維持されると思います。
convert *.jpg all.pdf
-rotate 90とか -rotate 270などのオプションをつけると回転もできるようです。複雑なコマンドでもなくコマンド一発で大変便利です。
Posted by colspan at 2007年10月30日 14:09
colspanさん、コメントありがとうございます。たぶん、nautilus-actionで利用しているコマンドもこれだろうと思います。
ただ、私の場合、「複雑なコマンドでなく」ても、コマンドを打つのが怖い恐怖症です。GUIオンリーでどこまで行けるかというのが、自分のテーマでもあったりします。PDF操作ツールの模索は、まだまだ続きそうです。
Posted by Matsumoto at 2007年10月31日 14:20
xsane 7.04ではネットワークの設定は手作業だったのですが、7.10になってLan上のスキャナ(HPOfficejet7210All-in-One)を一発で認識しました。
これでかなり使いやすくなりました。
Posted by yuni at 2007年11月02日 19:05
yuniさん、こんばんは。なるほど、私の環境では全くわからない場所でも、Ubuntuは(というかUbuntuで使えるオープンソースのアプリケーションたちは)確実に進化しているのですね。そういう進化を実感できるのは、本当にわくわくします。
Posted by Matsumoto at 2007年11月02日 20:11
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