最近ではそういうサブのブラウザとしては、AroraかSeamonkeyを使うことが多い。どちらも安定しているし、それぞれ特徴があって置いておく価値があると思うからだ。そのほかこれまで印象がよかったのはMidoriとかEpiphanyとかだろうか。Konqurorを入れていたこともあるけれど、あれはいまひとつの感じだった。
ともかくも、今日も、ひとつブラウザを入れてみようかという気になって、Synapticパッケージマネージャを立ち上げ、リポジトリにあるリストを眺めていた。すると、見慣れないDoobleというブラウザがある。興味を惹かれてインストールしてみた。Webkitベースで既にChromiumとかが入っているせいか、特に同時にインストールされるパッケージもなく、本体だけのインストールなのですぐに終わる。
で、起動してみたところ、ごくベーシックなブラウザ。面白いなと思ったのは、CokkieやJava、履歴の保存がデフォルトでオフになっていて、必要に応じて自分で設定できるようになっていることだろう。そして、履歴やCokkieは、たとえ利用することにしていても、適宜削除することを前提としたオプションが推奨されている。こういう思想のブラウザは面白いなと思った。
興味を惹かれて公式サイトに行ってみると、このブラウザはファイルブラウザやFTPクライアントも兼ねられるらしい。だとしたら、非常に使いでがある。この辺りの記事を見ると、なかなか有望。そこでいろいろいじってみるが、いまいち基本的なWebブラウザ以上の使い方がわからない。
それでもひとつわかったのは、このブラウザがChrome OSのようなクラウド型OSのデスクトップ環境を占める可能性をもっていることだった。ブランクのタブで「デスクトップ」を選択することができ、ここには壁紙を貼り付けることができるし、右クリックでアプリケーションへのショートカットを追加する機能も用意されている(後述するようにこれはUbuntuリポジトリにあるバージョンのみで、その上、実際の機能の実装はうまくいっていない様子ではあるが)。だから、たとえばこのブラウザをデフォルトで立ち上げるようなGUIをUbuntuのベースの上に載せれば、ファイル管理までを含めたGUIが一応完成する、ということになる方向性をもっていると言えるだろう。
ただ、さっき書いたように、いろいろやってみても、そういった方向性を感じさせてくれる以上の実用性がない。それでAboutを見てみたら、バージョンが0.07と、非常に低い。公式サイトでは最新版は1.21だから、ずいぶんと古いバージョンなわけだ。だから、ファイルマネージャ機能やFTPクライアント機能が実装されていないのかもしれない。
そこで公式サイトから最新版を入れてやろうとしたが、これが.deb形式ではなく、ビルドが必要になる。詳しい人なら何の苦もないのだろうけれど、私はこの辺りを苦手にしている。どうしようかと思っていたらWindows版のインストーラーつきのファイルがあったので、これをダウンロードしてWineでインストール。びっくりするほど何の問題もなくインストールできた。そして、これで新しいタブでDooble Desktopを開くと、ファイルブラウザもふつうに使える。FTPのほうは(そっち方面の知識をすっかり忘れているので)ちゃんと動いているのかどうかわからないけれど、それなりに動いているような印象がある。
実際には、ファイルブラウザとしては、このブラウザ中からアプリを起動する機能がないようなので実用性は低いのだけれど、将来の可能性は感じさせてくれる。注目しておいてもいいのかなと思った。
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