ところが、これが妙なエラーコードを吐く。無視して使い続けていたら、ハングアップして、脱出できなくなった。結局、電源ボタンの長押しで強制終了をやらされてしまった。そういえば、少し前にも似たようなエラーがあった。そのときはマシンを新しくしたばかりなので他の原因だと思っていたのだが、どうやらこれはInkscapeのバグらしい。
調べてみると、このあたりにほぼ同じ症状の報告があった。全く同じではないのだけれど、類似の報告がいくつか上がっていて、それらを総合するとだいたい私の経験した症状と同じになる。どうもコピー&ペーストがInkscapeのエラーを誘発しているようだ。
いろいろ調べたけれど、解決方法が見つからない。たかが時計の文字盤なので無理にInkscapeを使う必要はないのだけれど、こういう基本ツールはいつでも使えるようにしておかないと、いざ仕事で必要となったときに困るのが目に見えている。遊びのような利用も、いってみれば仕事のための肩ならしという意味合いだってあるわけだ。こういう暇なときにちゃんと動くようにしておくべきだろう。
そこで、まずPPAに最新版がないかと考えてみた。PPA内で検索をかけてみると、Inkscape関連のリポジトリはけっこう出てくる。けれど、特別に新しいビルドでもなさそうだ。あえてPPAから入れるメリットはないと判断。ついでにMavericのバックポートを見てみたが、こちらのバージョンもほとんど変わっていない。修正は期待できそうにない。
それならば、ダウングレードで対処できないだろうかと考えた。Lucidでも同じバグがあったというから、Karmicまで戻ればいいかもしれない。ということで古いリポジトリを追加しようとしたけれど、これがどういうわけかうまく通らない。やり方を忘れているということもあるのだろう。なぜだかエラーが出る。
じゃあ、パッケージをダウンロードして直接インストールすればよかろうと、Ubuntu公式サイトのパッケージ置き場を探してみた。順にたどるとInkscapeはすぐに見つかり、ダウンロード。これをGDebiインストーラで開いてインストールしようとするのだが、依存関係でこけてしまう。
八方塞がりになって、最終的にやったのは、Windows版のInkscapeのインストール。Wineできっちり動作してくれるので、これでなんとか作業はこなせそうだ。
奇妙な話だが、LinuxネイティブがあるFirefoxやOpenOffice、Gimpなんかは、WineでWindows版を入れてもよく動く。APIの開発がしやすいからなんだろう。動作としてはたぶんネイティブな動きには劣ると思うけれど、ヘビーな使い方をするわけでないので、これでとりあえずはしのげると思う。そのうちにきっと、バグ対応が進んで、Ubuntuオリジナルのものがちゃんと使えるようになるだろう。それまではこのゴマカシでしのげばいいと思う。
追記:LucidやKarmicのリポジトリの追加方法をどうにか思い出せたので、再度やってみた。今度はうまく通り、ダウングレードも無事にできた。無事にできたけれど、KarmicのバージョンでもLucidのバージョンでもやっぱり同じエラーが出る。Inkscape側のバグというよりは、その他のプログラムとの兼ね合いのバグのようだ。これは根が深そうだ。やっぱりWineで当分は凌ぐしかない。
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