2011年07月20日
Winefileは存在すら知らなかった
ファイルマネージャは、ふつう、どんなパソコンにも存在するプログラムだ。けれど、そういうものが存在するということすら、Ubuntuを使い始めるまでは知らなかった。フォルダをダブルクリックしたらその中にあるファイルやフォルダを見ることができるというのは、パソコンそのものの機能、OSそのものの機能であって、それを司るプログラムがあるなんてことは考えもしなかった。実際、MacでもWindowsでも、これはOSの一部として提供されている。Ubuntuだってそうだけれど、ただ、UbuntuのようなLinuxの場合、その気になればデフォルト以外のファイルマネージャを使うこともできる。Ubuntuのデフォルトはnautilusだけれど、私はこれに関してはXfceのThunarを使っている。そういう変更ができることが使っているうちにわかるようになるのも、Linuxの面白さのひとつだと思う。
ということで、現在私はふだんはThunar、たまに必要があってNautilusを使うのだけれど、自分のシステムの中にそれ以外のファイルマネージャが入っているとは夢にも思わなかった。いや、以前にはもっと別のものをインストールしていたこともあるし、ブラウザの中にはファイルマネージャ的な機能を持ったものがあったりするので、「夢にも思わなかった」は言いすぎかもしれない。けれど、思いがけないところにひとつファイルマネージャが入っていた。それはWineだ。
Wineは、Windowsのエミュレータ的なソフトだけれど、仮想環境ではなくLinux環境下で動作する。だから、Wineを使うときに、特にWindows側のデスクトップ環境は必要がない。だからファイルマネージャもLinux側のものでOKだ。具体的には、たとえば.docファイルをword viewerで開いてやるなら、NautilusなりThunarなりのLinuxのファイルマネージャでそのファイルにたどり着いて、そこから右クリックでword viewerを指定してやればそれでOKだ。あるいはWineでインストールしたプログラムを開くのに、そのプログラムの実行ファイルまでNautilusでたどり着いて、ダブルクリックで実行することもできる。
だから、ファイルマネージャはLinux側のもので十分なのだけれど、WineにもちゃんとWinefileというファイルマネージャが最初からセットされているのだという。詳細はこちら。
http://wiki.jswindle.com/index.php/Winefile
何かの拍子にこれを見つけて、起動してみた。かなり古めかしい感じだけれど、確かにファイルマネージャがWineで動作している。例の.docファイルなどは、ここからWineアプリケーションで開くことができる。
ただ、これはあくまでWine側のアプリケーションなので、ここからLinux側のアプリを起動することはできない。だから、対応するWineアプリケーションのないファイルをダブルクリックしても何も起こらない。さらに、機能の多くが未実装ということで、実用的にはあんまり価値はなさそうだ。
それでも、こういうプログラムがあるということを知っておくのは悪いことではないと思う。特に、それが自分が気づかないままに自分のシステムにインストールされているのであれば。Wineを使っている方は、いちど起動して確かめて見られてはどうだろうか。